今冬、年越し宗谷に挑戦する人に贈るネタ書き
毎年、今ぐらいの時期になると「年越し、宗谷」等で検索する人がちらほらと
いるようなので参考情報として書いておく。
自転車、オートバイの2つのケースに対応する情報ではあるが、徒歩や車の
場合にも役に立つ情報になればと思う。
この情報は、過去に冬季北海道ツーリング掲示板及び関連サイトから入手した
情報及び去年・一昨年と自転車・オートバイで実走した経験を元に、最新の
関連サイトの対応情報含めてまとめている。
自転車、オートバイの装備について
自転車の場合
車種について
MTBタイプかランドナー(旅行車)タイプが推奨だが、折り畳み自転車で来た人も居る。
タイヤについて
ノーマルタイヤで来れる事もあるが、基本的にはスパイクタイヤ推奨
そろそろ自転車用スパイクタイヤの注文受付が始まって
いる。早割り値引きになる店もあるため、10月中の購入がお勧め。
スパイクタイヤとして売られているサイズが少ないので、タイヤから自転車を
選ぶと言う逆の選択肢になる可能性もある。
自分の場合は、ランドナータイプで泥除けを外して700x35Cのタイヤを装着した。
走行場所・リスク等
基本的に路肩又は歩道推奨
北海道の車は冬でもそれなりの速度で走っているので、自転車の速度では
車道を走るのは危険である。
大都市部では冷たい目と罵声を浴びせられる事もあるが、稚内や宗谷に近く
なればなるほど、車からの視線が生暖かくなる。
稚内駅前から荷物満載で走り出したら、車の中から指差して爆笑された(ノ∀`)
その他パーツ類
ハンドルはドロップタイプでもバータイプでも自分に合ったもので良い。
オフロードバイクで不整路を走行中にバランスを崩したら、アクセルを開けろと
教わるのだが、アクセル開けると一旦崩したバランスを回復できる可能性がある。
ビンディングペダル(専用シューズをペダルに固定)のおかげで強制的にペダルを
回して転倒を逃れた事が2度程あったので、ビンディングペダルは、自分の
経験上役に立ったと思う。またシマノのビンディングシューズSH-MW02は
防寒・防水性能もあり、厳冬期の北海道においても有効なシューズなのだが、
シマノのサイトからは消えている。楽天市場では取り扱いがあるので入手は可能。
服装について
一般的なサイクリング同様に重ね着が基本となる。
運動で汗をかくので、下着は速乾性のものが良い。
頭: | ||
インナー: | ゴアウィンドストッパー フェイスマスク | |
アウター: | 自転車用ヘルメット&スキー用のゴーグル | |
上半身: | インナー: | ユニクロ クールテックシャツ |
ミッド: | ユニクロ フリースのセーター | |
アウター: | 防水・防寒であればスキーウェアで十分 | |
下半身: | インナー: | 下着&ユニクロ ヒートテックタイツ |
ミッド: | なし | |
アウター: | 防水・防寒であればスキーウェアで十分 | |
手&足: | グローブ: | メーカー不明 シンサレート保温グローブ |
靴下: | ユニクロ ヒートテック ソックス | |
靴: | SHIMANO SH-Mw02 |
オートバイと異なりペダルを回し続ける運動となるため、走り出しは寒くても すぐに暑くなる。そのためインナーは速乾性の素材にして、動きの少ない末端部 顔、指先、靴先の防寒に注意するべし。 ユニクロのヒートテックで十分に使えるが、フェリーに乗った時に限りすぐに 普通のシャツに着替えること。ヒートテックを着たままだと暑過ぎて気分が 悪くなる。 |
オートバイの場合
車種について
タイヤが大きく不整地を走るのに適したタイプ、または軽量で重心が低い
オートバイを推奨しておく。
具体的にはフルサイズのオフロードバイク、KAWASAKIのKSRのようなミニモト・
ゴリラのような重心の低いバイク、ホンダのカブ等だな。
オンロード用の重量の重いバイクやスクーターで挑戦し、無事に達成した
人も居るのでテクニック次第では何とでもなるのも事実だ。
タイヤについて
スパイクタイヤ推奨、ただし125cc以上のオートバイは法律で禁止されている。
原付二種(125cc)未満なら違法にはならない。
北海道でスパイクタイヤで走っていても警察は多目に見てくれるが、法的に
禁止であることには変わりないので自己責任で装着してね。
スパイクタイヤはすべて特注品となる。販売は以下
・風魔プラス1 ウィンター商品
・モタロー
防寒装備について
オフロード車であってもウィンドスクリーンはあるのが良い。
ハンドルカバーは必須、グリップヒーターも付けるとなお良し。
ただし、ハンドルカバーの隙間から風雨が入るとグリップヒーターが無意味に
近いほどに効かなくなるので注意すべし、隙間をガムテープで埋めるのが
有効だが、気温が低いとガムテープの粘着力が低下するため出発前に加工して
おくべきである。
走行場所・リスク等 オートバイなので当然車道走行しないといけない。
スパイクタイヤなら圧雪路は走りやすいが、乾燥路はスパイクが滑って走りにくい。
タイヤの中心線にスパイクを打たずに、周辺だけピンを打っておいて、空気圧を
下げた場合のみスパイクピンを効く様にすれば、ある程度は調整可能。
常に同じ空気圧で行くならば、全線オフロードだと思っておかないといけない。
服装について
頭: | ||
インナー: | ゴアウィンドストッパー フェイスマスク | |
アウター: | オフロード用ヘルメット推奨 曇り止めは何度か水のついたグローブで拭うと落ちてしまうのでお勧めできない。 視界が狭くなるがSHOEIやARAIヘルメットのオプションのアンチフォグシールドか ゴーグルにすべきだろう。 | |
上半身: | インナー: | ユニクロ ヒートテック9分丈シャツ |
ミッド: | ユニクロ フリースのセーター | |
アウター: | モンベル ランドクルーザージャケット 防水防寒のライダージャケット | |
下半身: | インナー: | 下着&ユニクロ ヒートテックタイツ |
ミッド: | 保温できれば良いので薄手のスラックスで良い | |
アウター: | モンベル ランドクルーザー トラウザーズ 防水防寒のオーバーパンツ | |
手&足: | グローブ: | メーカー不明 シンサレート保温グローブ |
靴下: | ユニクロ ヒートテック ソックス | |
ブーツ: | SOREL カリブー |
ユニクロのヒートテックで十分に使えるが、フェリーに乗った時に限りすぐに 普通のシャツに着替えること。ヒートテックを着たままだと暑過ぎて気分が 悪くなる。 以下補足
|
キャンプ
キャンプ装備
- テント
何でもOKだが、ゲリラキャンプを考えているのならば自立型の
テントを推奨する。キャンプは宗谷岬のみと言うのであれば、自立しない
ティピー型でも何とかなるが、ツェルト型はお勧めしない。
登山用、ツーリングテント、どちらでも自立できれば問題無い、風が強すぎて
建てられない場合には、たぶん周囲の人が設営を手伝ってくれるだろう
(去年は皆で一つずつ建てた)
- 寝袋
宗谷へのアクセスルートによるが、内陸部でキャンプする可能性があるのなら
マイナス20℃でも快適に過ごせる寝袋が必要だ。
去年、美深の道の駅でゲリラキャンプしたが、その時の早朝気温は-8℃だった。
地元の人の情報によれば年々温かくなっているとの事だが、余裕の
ある装備をしておくべきだろう。 - ストーブ
全て外食で済ますなら不要
調理するならガソリンタイプか、ガス式なら寒冷地用ボンベが必須 - ランタン
電池式なら寒さに強い充電池タイプかリチウム電池、燃料式ならガソリンか
寒冷地ガスでないと役に立たない。 - 食器類等
すべて外食で済ますなら不要
基本的に夏季キャンプの装備と同じで良い。
キャンプ地
殆どのキャンプ場は冬季閉鎖しているため、ゲリラキャンプ(キャンプ場以外での
宿営)が中心となる。
去年・一昨年の場合は、美深の道の駅、稚内の防波堤ドーム、宗谷岬のトイレの
横等で幕営した
参考までに設営地と当時の設営方法を書いておく。テントは山岳ドームテントである
Promote VL-32で、ペグはいずれもソリッドステーク20を使用していた。
・美深の道の駅
東西南北のうち2面に建物があるアスファルトの露出面に設営
テント内に重量物(パニアケース等)を入れて重しにした。
・稚内の北防波堤ドーム
一昨年はテントにスノーフライを被せ、フラップ部に雪を、更に自転車も
テント内に入れて重しにした。
去年は雪が無かったのでテント内に重量物(パニアケース等)を入れて重しにした。
・宗谷岬
一昨年は20cm近い積雪があったため雪を掘ってテント本体をペグダウンし、
スノーフライのフラップ部に雪を積んで重しにした。(引綱は張っていない)
去年は雪が無かったが15m前後の強風が吹いていたため、フライはレインフライ
テント本体及びフライの引き綱で固定した。
割と早めに到着したので、トイレの真横と言う風避け可能な位置に設営でき
たのも幸いだった。
低価格な宿
ライダーハウス、とほ宿、ユースホステルは宿に直接問い合わせるべし。
インターネットカフェ、健康ランドは営業しているかどうかを確認すれば
宿代わりに利用するのは自由だろう。ただしネカフェはともかくとして
健康ランドはいつの間にか潰れている可能性もあるので事前に情報収集を
しておくと良いだろう。
ライダーハウス
ライダーハウス情報ははちの巣やRider's DBを参考にするべし。
基本的に営業情報は各ライダーハウスにご自身で確認してください。
去年のデータ
みどり湯(稚内):大晦日も営業
北海道ライダーチャリダー共和国(紋別):元旦から営業
とほ宿
とほネットワーク等を参考に事前の問い合わせを推奨する。
冊子「とほ」等を持ち歩くのも良い。
ユースホステル
ユースホステル公式サイトで事前の問い合わせを推奨する。
なお、過去に交通手段を聞かれて「バイクで行きます」と言ったら断られた人が
居るそうだ。
インターネットカフェ
24時間通年やっているところが多いが都市部にしかない。
一応寝られる程度に考えておくべきだが、大抵のネカフェは乾燥しきって
いるので、なんらかの乾燥対策が必要。
健康ランド
昨今の不況で倒産している所多し。
事前の調査が肝心だな。
ホテル、民宿等
事前に予約推奨
まあ、飛び込みでも何とかなるだろうな。
以上で終了だが最後に一言だけ
年越しの冬季北海道ツーリングに挑戦する人は、夏季に比べて遥かに高いリスクを
背負うことになる。無理だと思ったらすぐに諦める勇気も必要なので、自己責任に
おいて頑張ってくれ
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