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2012年4月19日 (木)

寝袋性能に関する覚書

これからのシーズンはバイクの免許を取り、キャンプツーリングを始めようと
言う人が少なからず出てくるが、そんなときに困るのがキャンプ道具選びだ。

1回キャンプしてやめてしまうような人に高級装備を薦めても意味が無いし、
これからずっとキャンプしますよ~と言う人にあまり安い装備を薦めるのも
気が引ける。
一般に言うキャンプ道具三点セットは、テント・寝袋(シュラフ)・マットだが、
ある程度慣れた人なら、これらにかける金額の優先順位は
 寝袋>マット>テント
だと考えているが、
初心者は
 テント>寝袋>マット
だと考えているようだ。
ぶっちゃけた話、大雨・強風でも無ければテントは夜露を凌げる程度で何とかなるが
寝袋は疲労を癒す重要アイテムなので、最重要視すべきなのだ。

Coleman×BikeJIN キャンプツーリング星空セットと言う物がある
キャンプ初心者向けに低価格で組んだテント、寝袋、マット、ランタン、防水
バッグのセットなのだが、割合としてテント55%、寝袋25%、マット20%その他の
比率となっているが、もし自分が初心者に薦めるとしたら…
寝袋60%、テント20%、マット20%位になるだろう。
そんな事を考えつつ寝袋の一覧表を作ってみた。

メーカーごとに区別が付きにくい性能一覧と、各メーカーの特徴も書いておく
ので参考にどうぞ。
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参考までに私が以前オーダーしたNANGA Aurora 320SPDXのデータを赤枠で紛れ込ませておく。
モンベルUL
スーパースパイラル
ダウンハガー
ダウン量 FP 限界温度 快適温度 重量 収納 価格
UL.SSダウンハガーEXP 1077g 800FP -40℃ -23℃ 1,570g φ22×44cm \56,000
UL.SSダウンハガー#0 794g 800FP -31℃ -16℃ 1,270g φ19×38cm \48,000
UL.SSダウンハガー#1 567g 800FP -22℃ -9℃ 1,050g φ18×36cm \36,500
UL.SSダウンハガー#2 不明 800FP -15℃ -4℃ 780g φ16×32cm \32,000
UL.SSダウンハガー#3 284g 800FP -10℃ 0℃ 620g φ14×28cm \25,500
UL.SSダウンハガー#5 170g 800FP -2℃ 6℃ 460g φ12×24cm \20,800
  • モンベルの寝袋はスパイラル構造で体に密着するのが売り。
  • 結露時期はシュラフカバーが必要。
  • このメーカーは基本的に定価販売のみでアウトレットでもない限り値引きは無い。
  • ダウン量は昔どっかのサイトに書いてあったもので真偽は不明だが、耐寒性能的に大体あってるんじゃないかと思う。

ISUKA Airシリーズ ダウン量 FP 限界温度 予想快適温度(※) 重量 収納時 価格
Air1000 1000g 800FP -30℃ -20℃ 1,550g φ23×38cm \50,400
Air810 810g 800FP -25℃ -15℃ 1,320g φ21×37cm \45,150
Air630 630g 800FP -15℃ -5℃ 1,060g φ20×34cm \38,850
Air450 450g 800FP -6℃ 0℃ 840g φ16×32cm \32,025
Air280 280g 800FP 2℃ 7℃ 550g φ14×24cm \25,725
Air180 180g 800FP 8℃ 13℃ 430g φ12×21cm \21,525
※0度以下は+10、以上は+5で快適温度を算出してみた
  • ISUKAの寝袋は横幅が狭めに感じる。
  • 結露時期はシュラフカバーが必要。
  • このメーカーは基本的に定価販売のみでアウトレットでもない限り値引きは無い。
  • [2012.6.25訂正]値引きは1割引程度がある。

NANGA NanoCenter
DX/SPDX CenterJP
ダウン量 FP 限界温度 快適温度 重量 サイズ 価格
NanoCenter 500SPDX 540g 860FP -30℃ -14℃ 910g φ16×30cm \55,440
NanoCenter 500DX 540g 760FP -16℃ -8℃ 910g φ16×30cm \35,175
NanoCenter 300SPDX 300g 860FP -10℃ -5℃ 620g φ15×21cm \39,165
NanoCenter 300DX 300g 760FP -8℃ -2℃ 620g φ15×21cm \25,200
  • NANGAの寝袋は横幅が広めなので小柄な人だと襟元をしっかり締めないと隙間ができて寒く感じるかもしれない。
  • センタージッパーは寝袋に潜りこみやすい。
  • ナノバッグシリーズは撥水生地だが結露時期はシュラフカバーがあった方がいい。
  • このメーカーは直販で会員登録で1割引、直販のアウトレットはB級品が出ることもある。一般通販ショップでは2割引もある。
  • [2013.2.18追記]2012年版のシングルキルト構造のセンタージッパーはドラフトチューブがついていないので若干寒いかもしれません。

NANGA Aurora
DX/SPDXシリーズ
ダウン量 FP 限界温度 快適温度 重量 サイズ 価格
Aurora 900SPDX 900g 860FP -45℃ -27℃ 1550g φ21×41cm \73,815
Aurora 900DX 900g 760FP -37℃ -22℃ 1550g φ21×41cm \39,375
Aurora 750SPDX 750g 860FP -38℃ -20℃ 1400g φ21×38cm \65,205
Aurora 750DX 750g 760FP -35℃ -16℃ 1400g φ21×38cm \36,225
Aurora 600SPDX 600g 860FP -35℃ -19℃ 1250g φ18×30cm \56,490
Aurora light600SPDX 600g 860FP -33℃ -18℃ 1200g φ17×31cm \62,265
Aurora 600DX 600g 760FP -30℃ -14℃ 1250g φ18×30cm \33,075
Aurora 450SPDX 450g 860FP -30℃ -14℃ 1000g φ17×29cm \47,460
Aurora light600DX 600g 760FP -28℃ -13℃ 1200g φ17×31cm \38,010
Aurora 450DX 450g 760FP -22℃ -11℃ 1000g φ17×29cm \29,925
Aurora light350SPDX 350g 860FP -11℃ -6℃ 700g φ13×25cm \42,525
Aurora light350DX 350g 760FP -8℃ -4℃ 700g φ13×25cm \28,875
神流特注Aurora 320SPDX LONG CenterJP 320g 860FP -10℃? -5℃? 920g φ16×28cm ○秘
  • NANGAの寝袋は横幅が広めなので小柄な人だと襟元をしっかり締めないと隙間ができて寒く感じるかもしれない。
  • オーロラは防水生地なので結露時期も安心、シュラフカバーも不要。
  • オーロラ生地は40dn、オーロラlightは20dn、特注寝袋はオーロラ生地で作った。生地の重さが重量差になっているようだ。
  • このメーカーは直販で会員登録で1割引、直販のアウトレットはB級品が出ることもある。一般通販ショップでは2割引もある。

ショップブランドオーダー品 ダウン量 FP 限界温度 快適温度 重量 サイズ 価格
ナンガ×Offer オーロラ350DX CenterJP 350g 760FP -4℃ -10℃ 920g φ15×25cm \23,835
Greenlife Sports Aurora 300DX CenterJP 300g 760FP -3℃ 5℃ 850g φ15×25cm \22,680
Nano Bag 280 (ナンガ-快速旅団) 280g 760FP -6℃ 0℃ 590g φ12×26cm \16,800
  • NANGAはオーダーを受け付けるので、一部のショップが別注した品ってのがある。
  • ショップ特注なので値引きはないが、比較的安い価格設定のを探してみた。
  • オーロラのセンタージッパーは結構お勧めだと思った。
  • [2013.2.18追記]ナンガ×Offerはドラフトチューブがついていないので若干寒いかもしれません。
  • [2013.2.18追記]GreenLifeSportsは店自体が潰れました。

良く聞く質問で「夏の北海道キャンプツーリングを視野に入れた3シーズン寝
袋でのお勧めは?」と言うのがある。夏の北海道なら氷点下にはならないが、
関東の平地の秋なら氷点下も視野に入れるべきなので、耐用温度域を-5~
20℃で検討すると良い。それ以上の温度なら寝袋に入らずに広げて腹にでも
かけておけばいい。
上にあげておいた特注NANGAシュラフ快速旅団のTiライナーを組み合わせる
事で初春~初冬までの3シーズン+αの運用が可能となっている事も考慮しつ
つ、この温度域なら以下6種となるか…
NANGAは実勢価格は2割引きなので、()内に割引価格を追記してみた。
[2013.2.18追記]NanoCenter 300DX、NanoCenter 300SPDX、ナンガ×Offerの
三つはセンタージッパー部にドラフトチューブがついていないので、お勧めからは
除外します(データとしては残します)ので、実質は3種のみのお勧めとなります。
モンベル UL.SS
ダウンハガー#3
284g 800FP -10℃ 0℃ 620g φ14×28cm \25,500 スーパースパイラル
ISUKA Air450 450g 800FP -6℃ 0℃ 840g φ16×32cm \32,025
ナンガ NanoCenter 300DX 300g 760FP -8℃ -2℃ 620g φ15×21cm \25,200(20,160) 撥水・センタージップ
ナンガ NanoCenter 300SPDX 300g 860FP -10℃ -5℃ 620g φ15×21cm \39,165(31,332) 撥水・センタージップ
ナンガ Aurora light350DX 350g 760FP -8℃ -4℃ 700g φ13×25cm \28,875(23,100) 防水・透湿生地
ナンガ×Offer オーロラ350DX CenterJP 350g 760FP -4℃ -10℃ 920g φ15×25cm \23,835 防水・透湿生地、センタージップ
この中でお勧め順序を聞かれたら、個人的には以下となる。
■大柄な人(165cm以上または肩幅が広い)向けお勧め
  1. Aurora light350DX
  2. UL.SS ダウンハガー#3
  3. Air450
■小柄な人(上記以下)向けお勧め
  1. Air450
  2. UL.SS ダウンハガー#3
  3. Aurora light350DX
最後に暴論である事を断っておくが、上記データを元にテント、寝袋、マット+αでを組んだら
合計38,000円位になりました。

テント:5,000円位の何とか寝られれば良いレベルのもの
寝袋:Aurora light350DX
マット:5,000円位のインフレータブルマット
灯火:エナジャイザー(Energizer) 7LEDヘッドライト

寝袋はキャンプ以外にもライダーハウスでも使えるので、最重要視
寝れれば良いレベルのテントとマットは必要最低限の性能が買える最低価格帯
使い勝手が良いのでランタンやめてヘッドランプに変更

組み合わせに関する異論は認めます。


おわり


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コメント

このモンベルデータってモデルチェンジ前のスーパーストレッチだよね?
現行はスーパースパイラルになったから、もし現行だったら表記はスーパースパイラルのほうが良いと思うよ。

あとFPはULがつくほうが800FPでつかない方が650FPね。

せっかく良いデータなので、情報提供しておきますね

投稿: JIRAF@プロ | 2012年4月19日 (木) 23:35

>>JIRAF@プロ さん
そうです。モンベルは去年データのままでした。
情報ありがとうございます。
後で修正しておきます。

投稿: 神流(かんな) | 2012年4月20日 (金) 07:37

ISUKAのシュラフは、値引きありますよ。
普通のお店で大体1割引きくらいかな?
通販だと、もうちょい安い。

表で興味深いのは、メーカーによって、温度表示がずいぶん違うなぁと。
ダウン量とFPが同じなら、温かさもほぼ同じってのが通説ですけど、カタログスペックではかなり違いがありますね。
数字上は、ISUKA>モンベル>NANGA という関係が読み取れます。
これが、実際の性能の違いなのか、メーカーによる基準の違いなのか、はてまた、メーカーのこの部分の担当者が暑がりか寒がりかの違いなのか・・・?

投稿: つっきー | 2012年5月23日 (水) 00:37

>>つっきーさん
こんにちは
ありがとうございます。値引き情報は追加修正しました
ISUKAの基準値は限界温度?しか書いて無いので実際はイマイチ
判らないと言うのが本音で、NANGAのオーロラ系は生地が他の
ものよりも厚めでゴワゴワしているのでそこで若干の耐寒性能を
稼いでいるのでは?とも思っています。
あとは、私は大柄なのでISUKAは狭く感じるのでNGなのですが
数値性能を考えるとISUKAは確かに良い寝袋に思えます^^

投稿: 神流(かんな) | 2012年5月25日 (金) 12:39

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