寝袋性能に関する覚書
これからのシーズンはバイクの免許を取り、キャンプツーリングを始めようと 言う人が少なからず出てくるが、そんなときに困るのがキャンプ道具選びだ。 1回キャンプしてやめてしまうような人に高級装備を薦めても意味が無いし、 これからずっとキャンプしますよ~と言う人にあまり安い装備を薦めるのも 気が引ける。 一般に言うキャンプ道具三点セットは、テント・寝袋(シュラフ)・マットだが、 ある程度慣れた人なら、これらにかける金額の優先順位は 寝袋>マット>テント だと考えているが、 初心者は テント>寝袋>マット だと考えているようだ。 ぶっちゃけた話、大雨・強風でも無ければテントは夜露を凌げる程度で何とかなるが 寝袋は疲労を癒す重要アイテムなので、最重要視すべきなのだ。 Coleman×BikeJIN キャンプツーリング星空セットと言う物がある キャンプ初心者向けに低価格で組んだテント、寝袋、マット、ランタン、防水 バッグのセットなのだが、割合としてテント55%、寝袋25%、マット20%その他の 比率となっているが、もし自分が初心者に薦めるとしたら… 寝袋60%、テント20%、マット20%位になるだろう。 そんな事を考えつつ寝袋の一覧表を作ってみた。 メーカーごとに区別が付きにくい性能一覧と、各メーカーの特徴も書いておく ので参考にどうぞ。↓ブログランキングに参加中、押してくださると幸いです

参考までに私が以前オーダーしたNANGA Aurora 320SPDXのデータを赤枠で紛れ込ませておく。
モンベルUL スーパースパイラル ダウンハガー |
ダウン量 | FP | 限界温度 | 快適温度 | 重量 | 収納 | 価格 |
UL.SSダウンハガーEXP | 1077g | 800FP | -40℃ | -23℃ | 1,570g | φ22×44cm | \56,000 |
UL.SSダウンハガー#0 | 794g | 800FP | -31℃ | -16℃ | 1,270g | φ19×38cm | \48,000 |
UL.SSダウンハガー#1 | 567g | 800FP | -22℃ | -9℃ | 1,050g | φ18×36cm | \36,500 |
UL.SSダウンハガー#2 | 不明 | 800FP | -15℃ | -4℃ | 780g | φ16×32cm | \32,000 |
UL.SSダウンハガー#3 | 284g | 800FP | -10℃ | 0℃ | 620g | φ14×28cm | \25,500 |
UL.SSダウンハガー#5 | 170g | 800FP | -2℃ | 6℃ | 460g | φ12×24cm | \20,800 |
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ISUKA Airシリーズ | ダウン量 | FP | 限界温度 | 予想快適温度(※) | 重量 | 収納時 | 価格 |
Air1000 | 1000g | 800FP | -30℃ | -20℃ | 1,550g | φ23×38cm | \50,400 |
Air810 | 810g | 800FP | -25℃ | -15℃ | 1,320g | φ21×37cm | \45,150 |
Air630 | 630g | 800FP | -15℃ | -5℃ | 1,060g | φ20×34cm | \38,850 |
Air450 | 450g | 800FP | -6℃ | 0℃ | 840g | φ16×32cm | \32,025 |
Air280 | 280g | 800FP | 2℃ | 7℃ | 550g | φ14×24cm | \25,725 |
Air180 | 180g | 800FP | 8℃ | 13℃ | 430g | φ12×21cm | \21,525 |
※0度以下は+10、以上は+5で快適温度を算出してみた |
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NANGA NanoCenter DX/SPDX CenterJP |
ダウン量 | FP | 限界温度 | 快適温度 | 重量 | サイズ | 価格 |
NanoCenter 500SPDX | 540g | 860FP | -30℃ | -14℃ | 910g | φ16×30cm | \55,440 |
NanoCenter 500DX | 540g | 760FP | -16℃ | -8℃ | 910g | φ16×30cm | \35,175 |
NanoCenter 300SPDX | 300g | 860FP | -10℃ | -5℃ | 620g | φ15×21cm | \39,165 |
NanoCenter 300DX | 300g | 760FP | -8℃ | -2℃ | 620g | φ15×21cm | \25,200 |
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NANGA Aurora DX/SPDXシリーズ |
ダウン量 | FP | 限界温度 | 快適温度 | 重量 | サイズ | 価格 |
Aurora 900SPDX | 900g | 860FP | -45℃ | -27℃ | 1550g | φ21×41cm | \73,815 |
Aurora 900DX | 900g | 760FP | -37℃ | -22℃ | 1550g | φ21×41cm | \39,375 |
Aurora 750SPDX | 750g | 860FP | -38℃ | -20℃ | 1400g | φ21×38cm | \65,205 |
Aurora 750DX | 750g | 760FP | -35℃ | -16℃ | 1400g | φ21×38cm | \36,225 |
Aurora 600SPDX | 600g | 860FP | -35℃ | -19℃ | 1250g | φ18×30cm | \56,490 |
Aurora light600SPDX | 600g | 860FP | -33℃ | -18℃ | 1200g | φ17×31cm | \62,265 |
Aurora 600DX | 600g | 760FP | -30℃ | -14℃ | 1250g | φ18×30cm | \33,075 |
Aurora 450SPDX | 450g | 860FP | -30℃ | -14℃ | 1000g | φ17×29cm | \47,460 |
Aurora light600DX | 600g | 760FP | -28℃ | -13℃ | 1200g | φ17×31cm | \38,010 |
Aurora 450DX | 450g | 760FP | -22℃ | -11℃ | 1000g | φ17×29cm | \29,925 |
Aurora light350SPDX | 350g | 860FP | -11℃ | -6℃ | 700g | φ13×25cm | \42,525 |
Aurora light350DX | 350g | 760FP | -8℃ | -4℃ | 700g | φ13×25cm | \28,875 |
神流特注Aurora 320SPDX LONG CenterJP | 320g | 860FP | -10℃? | -5℃? | 920g | φ16×28cm | ○秘 |
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ショップブランドオーダー品 | ダウン量 | FP | 限界温度 | 快適温度 | 重量 | サイズ | 価格 |
ナンガ×Offer オーロラ350DX CenterJP | 350g | 760FP | -4℃ | -10℃ | 920g | φ15×25cm | \23,835 |
Greenlife Sports Aurora 300DX CenterJP | 300g | 760FP | -3℃ | 5℃ | 850g | φ15×25cm | \22,680 |
Nano Bag 280 (ナンガ-快速旅団) | 280g | 760FP | -6℃ | 0℃ | 590g | φ12×26cm | \16,800 |
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良く聞く質問で「夏の北海道キャンプツーリングを視野に入れた3シーズン寝 袋でのお勧めは?」と言うのがある。夏の北海道なら氷点下にはならないが、 関東の平地の秋なら氷点下も視野に入れるべきなので、耐用温度域を-5~ 20℃で検討すると良い。それ以上の温度なら寝袋に入らずに広げて腹にでも かけておけばいい。 上にあげておいた特注NANGAシュラフ+快速旅団のTiライナーを組み合わせる 事で初春~初冬までの3シーズン+αの運用が可能となっている事も考慮しつ つ、この温度域なら以下6種となるか… NANGAは実勢価格は2割引きなので、()内に割引価格を追記してみた。 [2013.2.18追記]NanoCenter 300DX、NanoCenter 300SPDX、ナンガ×Offerの 三つはセンタージッパー部にドラフトチューブがついていないので、お勧めからは 除外します(データとしては残します)ので、実質は3種のみのお勧めとなります。
モンベル UL.SS ダウンハガー#3 |
284g | 800FP | -10℃ | 0℃ | 620g | φ14×28cm | \25,500 | スーパースパイラル |
ISUKA Air450 | 450g | 800FP | -6℃ | 0℃ | 840g | φ16×32cm | \32,025 | ? |
ナンガ NanoCenter 300DX | 300g | 760FP | -8℃ | -2℃ | 620g | φ15×21cm | \25,200(20,160) | 撥水・センタージップ |
ナンガ NanoCenter 300SPDX | 300g | 860FP | -10℃ | -5℃ | 620g | φ15×21cm | \39,165(31,332) | 撥水・センタージップ |
ナンガ Aurora light350DX | 350g | 760FP | -8℃ | -4℃ | 700g | φ13×25cm | \28,875(23,100) | 防水・透湿生地 |
ナンガ×Offer オーロラ350DX CenterJP | 350g | 760FP | -4℃ | -10℃ | 920g | φ15×25cm | \23,835 | 防水・透湿生地、センタージップ |
この中でお勧め順序を聞かれたら、個人的には以下となる。■大柄な人(165cm以上または肩幅が広い)向けお勧め
- Aurora light350DX
- UL.SS ダウンハガー#3
- Air450
- Air450
- UL.SS ダウンハガー#3
- Aurora light350DX
最後に暴論である事を断っておくが、上記データを元にテント、寝袋、マット+αでを組んだら 合計38,000円位になりました。 テント:5,000円位の何とか寝られれば良いレベルのもの 寝袋:Aurora light350DX マット:5,000円位のインフレータブルマット 灯火:エナジャイザー(Energizer) 7LEDヘッドライト 寝袋はキャンプ以外にもライダーハウスでも使えるので、最重要視 寝れれば良いレベルのテントとマットは必要最低限の性能が買える最低価格帯 使い勝手が良いのでランタンやめてヘッドランプに変更 組み合わせに関する異論は認めます。 おわり
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コメント
このモンベルデータってモデルチェンジ前のスーパーストレッチだよね?
現行はスーパースパイラルになったから、もし現行だったら表記はスーパースパイラルのほうが良いと思うよ。
あとFPはULがつくほうが800FPでつかない方が650FPね。
せっかく良いデータなので、情報提供しておきますね
投稿: JIRAF@プロ | 2012年4月19日 (木) 23:35
>>JIRAF@プロ さん
そうです。モンベルは去年データのままでした。
情報ありがとうございます。
後で修正しておきます。
投稿: 神流(かんな) | 2012年4月20日 (金) 07:37
ISUKAのシュラフは、値引きありますよ。
普通のお店で大体1割引きくらいかな?
通販だと、もうちょい安い。
表で興味深いのは、メーカーによって、温度表示がずいぶん違うなぁと。
ダウン量とFPが同じなら、温かさもほぼ同じってのが通説ですけど、カタログスペックではかなり違いがありますね。
数字上は、ISUKA>モンベル>NANGA という関係が読み取れます。
これが、実際の性能の違いなのか、メーカーによる基準の違いなのか、はてまた、メーカーのこの部分の担当者が暑がりか寒がりかの違いなのか・・・?
投稿: つっきー | 2012年5月23日 (水) 00:37
>>つっきーさん
こんにちは
ありがとうございます。値引き情報は追加修正しました
ISUKAの基準値は限界温度?しか書いて無いので実際はイマイチ
判らないと言うのが本音で、NANGAのオーロラ系は生地が他の
ものよりも厚めでゴワゴワしているのでそこで若干の耐寒性能を
稼いでいるのでは?とも思っています。
あとは、私は大柄なのでISUKAは狭く感じるのでNGなのですが
数値性能を考えるとISUKAは確かに良い寝袋に思えます^^
投稿: 神流(かんな) | 2012年5月25日 (金) 12:39